インプラントの耐久性

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インプラントの耐久性はどれくらい?

学会レベルでは、インプラントの成功率(10年以上問題なく使えている)はおよそ90%~95%と言われています。
ただし、今のタイプのインプラントは臨床応用されてからの歴史は30年くらいであり、平均何年使えるかという科学的データはまだありません。
ここで、2つの視点から「インプラントはどれくらいもちますか?」というご質問にお答えします。

(1)ブリッジや入れ歯と比較した場合
(2)天然の歯と比較した場合

ブリッジや入れ歯と比較した場合

≪10年成功率≫  (10年間問題なく使用できたもの)

ブリッジ ・30~50%(平均5年~7年)
・構造的にどうしてもブリッジを支える歯に負担がかかる
入れ歯 ・10%(平均3年~5年)
・構造的にどうしても入れ歯を支える歯に負担がかかる
インプラント ・90%~95%
・インプラントをいれることで、残っている他の歯を守ることができる

※上記のブリッジ・入れ歯のデータは、厚生労働省のデータです。

天然の歯と比較した場合

天然の歯を失う原因は、主には

  1. 歯周病
  2. 歯根破折(歯が割れること)
  3. むし歯
  4. 外傷(ケガ)

です。
一方で、インプラントを失う原因の大半は歯周病(インプラント歯周炎)です。

歯周病
(インプラント歯周炎)
歯根破折 虫歯
天然の歯 歯を失う3大原因の一つ。
糖尿病や喫煙は、大きなリスクファクター
歯を失う三大原因の一つ。
歯が割れてしまうと、根本的な治療はない。
歯を失う三大原因の一つ。
近年では、フッ素やキシリトールの普及で虫歯で歯を失う人は減ってきている。
インプラント 歯周病への抵抗力は、天然の歯よりも弱い。
天然の歯以上に自己管理が必要。
インプラントの破折は設計にムリがなければほとんど問題ありません 虫歯にはならない。

◎…心配なし
〇…余り心配ない
△…用心は必要
▲…十分な用心が必要

結論

(1)ブリッジや入れ歯と比較すればインプラントはより長持ちします。
(2)親からどんなに良い歯をもらっても自己管理が悪ければ、その歯を失ってしまいます。

世界一の名医にインプラントを最高の条件でやって貰ってもヘビースモーカーであったり、自己管理が悪ければそのインプラントを失ってしまいます。
「どのくらいインプラントはもちますか?」はセルフコントロールによるところが大きいです。

(3)インプラントは歯周病(インプラント歯周炎)に対する抵抗力は弱いため、用心が必要ですが自己管理をしっかりすることで、長持ちする可能性は高いです。

ただし、ご自身の歯にまさるものではありませんのでまずはご自身の歯を大切にしましょう。

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