丸子歯科がめざしていること
丸子歯科がめざしていること
あなたの歯が二十年後どうなるかご存知ですか?
――あなたの歯が生涯を通してたどる道――
私が歯科医になった昭和57年より、0才~95才近くまでの全世代の方のお口の中を約30年間見続けてきました。
そして、この地で開業して20年を超え、口の中を診させていただいた方は約3万人、幸いにも20年以上継続して来院していただいている方も1000人以上になりました。
多くの方のお口の中を30年間診させていただき、最近一人一人の方が10年後20年後、どのようなお口の状態になっていくのかが、かなり正確に予想ができるようになりました。
そこで感じたこと、わかったこと、そして歯科医院として何を目指していくのか、さらに読んでいただいているあなたにどうなってもらいたいかをお話していきたいと思います。
歯の寿命は何年かご存知ですか?
あなたは、ご自身の歯の寿命は何年かご存知ですか?
「60年?70年?」
「70才位で大体の人が入れ歯になるのでそれくらいだろう」と答えられる方が大半です。
でも80才を超えてもほとんどの歯が残っている方も多数存在します。
最近の厚生労働省の発表では、80才で20本以上歯が残っている人の割合は、20年前は5%位だったのですが、最近は20%を超えたと報告しています。つまり、うまく管理をすれば歯の寿命は一生涯大丈夫ということです。
それでは、歯医者で治した人工の歯の平均寿命はどれくらいなのでしょうか?
もし、あなたが歯医者で治した歯は金属製やセラミック製だから一生もつと思っておられるならば、厚生労働省が発表した、保険で入れた詰め物や被せ物や入れ歯がどのくらいで悪くなるかを示したデータを見て下さい。
これはあくまでも全国平均ですので、きちんと治療して、きちんと管理を頑張った場合では大幅に変わってきますし、丸子歯科の治療ではこのデータよりはるかに長い期間保つことを目標にしています。しかし、一つの参考にはなると思います。
まず歯の被せ物装着後、何らかの原因により50%がダメになっていく目安の年数です。
詰め物 約5~7年
被せ物 約5~7年
ブリッジ 約7年
つづいて新しく作った義歯をなんらかの原因で使わなくなる年数
30%の方 3年で使わなくなる
50%の方 5年で使わなくなるとなります。
義歯を入れたことによる顎の骨が減る量(悪影響)とは
1年で約0.5ミリ減少
長持ちさせる上で最も重要なこと
この全国平均のデータでわかることは歯の被せ物は約5~7年が平均的寿命であり、ブリッジは健全な歯を削って入れたにも関わらず、平均的には7年で問題が発生しているということです。
この理由は、現在普及している歯科用接着剤の耐久年数が平均5~10年くらいのため、年数が経過してくるとゆるんでしまうことと、周囲が虫歯になってしまうためです。
ブリッジは固定式で使い勝手はいいのですが、土台になった歯は削っていなければこれから10年20年使えたかもしれません。しかし、ブリッジにしたことにより、歯自体の寿命を縮める場合もあるのです。
これは本当に残念なことです。
決して虫歯があるのに削ってはいけないとか、ブリッジを入れてはいけないと言っているのではありませんし、当院でもブリッジはよく作製しています。
ただ、ブリッジは健康保険で認められているため、ごく普通に行われている歯科治療ですが、気軽に健全な歯を削って入れてしまうことには素直に賛成できないというのが私の考えです。
詳しくは、インプラントに対する考えのページで述べていますが、健全な歯はなるべく削らないことと、なるべく抜かずに入れ歯を必要最小限にしか使用しないことが、長持ちさせるもっとも重要な事だと確信しています。
歯が失われるサイクル
ここまでの平均的データをもとに、一つの例として二十才で詰め物をした場合で、対策を何もしない時の悪サイクルを見てみましょう。
丸子歯科に来院されているあなたには、なるべく削らない、抜かない治療にこだわり、是非良いサイクルに入ってもらいたい、もしくは戻ってもらいたいと願っています。
一部悪くなった所があっても諦めることはありません。現在残っている歯を大切にしてこれから良いサイクルに回復すれば良いのです。
そのアドバイスをすることで、あなたの歯を守り育てることが、丸子歯科の役割です。
最終的にめざしていることは、「あなたに、歯と笑顔に自信が持て、快適な食生活が楽しめ、健康で幸せな人生をもたらすこと」をサポートすることです。
年代別目標
ここまで述べてきたことを念頭に置いて、各年代で達成したい重点目標を想定しました。
十歳まで 虫歯ゼロ
十代 きれいな歯並び
二十代 白く輝く美しい歯
三十代 なるべく削らず守ろう自分の歯
四十代 口からできるアンチエイジング
五十代 歯周病から歯を守る
六十代 歯の破折注意
七十代 目指せ8020 (八十歳で二十本の歯)
八十代 何でも咬める食生活
九十代 食事が楽しめる人生
百歳以上 自分の口で咬める喜び
現在、厚生労働省のデータでは百歳以上の方が四万人を越えたそうです。今後もさらに百歳以上の方が増加する可能性が高く、歯科医療も百歳以上を見据えた医療を考えていく時代になりました。
それぞれの年代でめざしている項目は違いますが、その年代ごとにきちんとクリアしていくことが、8020達成の近道であり、それによって百歳になっても現役で医師をされている日野原重明先生のように、健康で楽しい幸せな人生を送れると確信しています。