1.初診
初回の来院時にまずお口の中の状態を把握させていただきます。
残っている歯や歯肉の状態を検査したり、レントゲン写真、歯の型取りを行ないインプラントの治療計画を立てていきます。インプラント前にむし歯や歯周病があれば先に治療をします。
また、歯を抜いてインプラントを行う場合は先に抜歯を行ない、歯肉や顎の骨が落ち着くまで6ヶ月待ちます。
2.CT撮影
CT撮影とはコンピューター断層撮影(computer tomography)の略で、X線とコンピューターを使って体の断面を輪切りの状態(断面画像)で見ることができる撮影方法です。
断面画像からは顎の骨の形態、大きさ、位置などを確認することができます。
3.精密検査
インプラントをするにあたって、精密な検査をさせていただきます。
・顕微鏡検査
お口の中の細菌を採取し、顕微鏡で3000倍に拡大して見ていきます。
細菌の数や動きの速さなどを確認し、歯周病の進行具合を確認します。
・口腔内写真
インプラントをする前のお口の中の状態をカメラで撮ります。
・3DS
3DSとはお口の中の歯周病菌、むし歯菌を減らすために抗生物質や除菌薬をトレー(マウスピース)の中に入れて装着し短期間に疾患リスクを取り除き、薬効で菌を減少させる最新の除菌法です。
歯周病菌の感染がインプラント手術にはとても悪影響を及ぼしますので、インプラント手術の一週間前から3DSを用いて細菌コントロールをします。
それによって術後の腫れや痛みがかなり軽減できます。
4.術前クリーニング(PMTC)
インプラント手術の数日前にPMTCをしていきます。
PMTCとは何かと言うと、
P・・・プロフェッショナル(専門家による)
M・・・メカニカル(機械を用いた)
T・・・トゥース(歯の)
C・・・クリーニング(掃除)
つまり「専門家による機械を用いた歯の掃除」です。
国家試験をクリアーした歯のプロである歯科衛生士や歯科医師が、高度のスキルであなたの歯についた汚れを落としてきれいにします。
具体的には機械を使って歯と歯のあいだ歯ぐきと歯の境目歯の表面の溝にこびり付いたご自身のセルフケアでは取れない汚れを、徹底的に落とします。
5.1次手術
歯ぐきを開いて顎の骨の中にインプラントを埋め込みます。
1次手術の後、通常は3~6ヶ月の治療期間をおきます。
インプラントに使用されているチタンは、骨とインプラントが結合する性質を持っています。
通常下顎3ヶ月、上顎4~6ヶ月の治療期間かかります。
下顎より、上顎のほうが軟らかく結合しにくいため、長い治療期間を必要とします。
6.2次手術 ※必要な方のみ・・1次手術後6ヶ月待ってから
インプラントと骨がしっかりくっついたら、もう一度歯ぐきを開いてインプラントの上にキャップ(アバットメント)をつけます。
7.土台作成
インプラントの上に土台となるキャップをとりつけます。
8.上部の歯の完成
かぶせ物の型取りを行い、出来上がったものを着けていきます。
9.自己管理練習(セルフケア)
歯間ブラシを使用してご自身でインプラントを管理していただくため、清掃(セルフケア)の練習をしていきます。
10.定期検診とプロケア
4ヶ月に一度メインテナンスを行い、様々なチェック点検とクリーニングをしていきます。
1年に1回程度レントゲンなどでインプラント周囲炎を含め、骨の状態、歯間の内部のチェックをします。