インプラントのメインテナンス
インプラントのメインテナンスとは…
「インプラントを入れた後、定期的に歯科医院に通う必要がありますか?」とよく質問されます。
答えは、「定期的な検診を強くおすすめします。」です。
インプラントは、虫歯になる心配はありませんが、インプラントの周りに長い間細菌が溜まっていたり体の免疫力がかなり下がったりすると、インプラントの周りに炎症が起きてしまいます。
そして、それを放置するとインプラントを支える骨が溶け、インプラントが抜けてしまうこともあります。
これは、学会での報告も多く「インプラント周囲炎」と言われています。
インプラントは治療後の定期検診が大切です。当医院では、末永くインプラントを使用して頂けるように継続的なメインテナンスプログラム(定期健診)をご用意しております。
定期検診、メインテナンスが必要な理由
(1)インプラントの周りの組織は、血液供給や代謝の面で天然の歯よりも感染などに対する防御力が弱いです。
その結果、一旦炎症が起こってしまうと急激に進行してしまうことがあります。
そのため、炎症などの異常があれば出来るだけ早期に見つけられる様に定期検診が必要です。
(2)天然の歯は「歯が骨にバネでつり下げられている」状態です。
インプラントは「骨と直接くっつけている」状態となります。
このため、天然の歯は何か問題が起きると歯が浮いてきたり、グラグラしてきて「その歯の危険」を歯が教えてくれますが、インプラントの場合は、かなり状態が悪くなるまで動かないため悪くなっていることに自分では気づきにくいのです。
その自分では気付きづらい異常は定期検診でしかわかりません。
(3)どんな人も、年を経るごとに歯がすり減ったりして咬み合わせの状態が変わってきます。
天然の歯は咬んだ時にわずかに沈むのですが、インプラントは咬んだ時に沈むことはありません。
この違いから、年を経る事にインプラントが天然の歯よりも少しずつ強い咬み合わせになっていくことがあります。
このため、定期検診ではインプラントの咬み合わせもチェックします。
(4)インプラントの周りは構造が複雑で、まめにお手入れしないと汚れが溜まりやすいです。
定期検診では、インプラントの周りの細かい汚れもしっかり洗浄し汚れがつきにくい状態に仕上げます。
インプラントは天然の歯と同じように咬むことができて、とても快適なものですがその構造は歯とは違います。
その複雑な構造のゆえに、定期検診・メインテナンスが絶対に必要です。
当院では、定期検診に来て頂けることがインプラントの保証条件です。
・ゴールド冠、シルバー冠 7年保証
・セラミック、ハイブリッド冠・前装冠 5年保証
保証期間のメインテナンス来院回数 | 保証内容 |
年2回以上 年1回以上術後1年間来院なし もしくは来院間隔が1年以上あいている場合 |
100% 75%50% |
2年以上来院なし | 0% |
定期検診で行うこと
問診
- 咬み合わせや歯肉の状態をチェック
- 痛み、違和感がないかなどの確認をします
歯磨き
- 歯磨きのチェック
- 歯磨き指導
- プラークが溜まっていれば歯のクリーニングを行います
当医院のメインテナンスプログラム
- インプラント安定期後4か月おき
- 引き続き定期的に治療、ケアに来て頂きます
※ホームケアに不安のある方はご相談ください。
インプラントの寿命は患者さんのお口の衛生状態によって大きく変化します。
定期検診が、インプラントの寿命を延ばすことに繋がります。ぜひ大切になさって日々の生活を豊かにして下さい。
※咬み合わせや歯肉に異常を感じなくても、定期検診を受けるようにお願いします。
※当医院で行ったインプラント治療には保証期間を設けていますが、この定期検診を受けて頂けない場合は、保証の対象外となります。
※歯肉の出血や腫れ、違和感、歯の欠けや揺れなど、お気付きになられた時は、定期検診時期に関わらずご連絡下さい。
保証書について
当院では、インプラント治療を終えられた方全てにインプラント保証書を発行しております。
内容といたしましては、インプラント上部により保証が異なります。
- ゴールド冠、シルバー冠 → 7年保証
- セラミック、ハイブリッド冠、前装冠 → 5年保証
※保証をきちんとさせていただく条件としまして、保証期間中のメインテナンスの来院回数により保証内容が異なります。
来院回数 | 保証内容 |
年2回以上 | 100% |
年1回以上 | 75% |
術後1年間来院なし、もしくは来院間隔が1年以上あいている場合 | 50% |
2年以上来院なし | 0% |
※保証期間内であっても、保証できない場合
- 患者さんの重大な不注意や不慮の事故など明らかに当院の責任でない場合
- 診療時に全く予期得ない口腔状態の変化による場合
- 当院の指示に従っていない状態での使用による場合
- 定期検診を受けて頂けなかった場合
インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラント歯周病になる場合があります。予防の為にもきちんとメインテナンスを受けて頂き、健全な状態を保つことをおすすめしております。
インプラントを長持ちさせる方法をご存知ですか?
1.しっかりとホームケアを行う
2.歯科で行うブローケア+定期検診
3.歯ぎしり、かみしめの対策をする
この3つを実践することでインプラントを長持ちさせることができます。
1.ホームケアとは
- 毎日1回は長時間しっかりとお口の汚れをとることが必要です。歯間ブラシは必ず使用して下さい。
- うがい薬などを使い、できるだけお口の中を清潔にすることも大切です。
- 体調管理
2.プロケアとは
- お口の中全体のチェックをするため、レントゲンを撮り、骨、歯の状態をチェックします。
- お口の中をしっかり専用の道具を使い、クリーニングします。そしてホームケアの仕方などの再チェックをします。
- インプラントを入れた所に必要以上の負担がかかっていないか、ゆるみはないかのチェックをします。
- 体調管理の方法などご心配なことの相談をします。
3.歯ぎしり、かみしめの対策とは
- 日常生活でかみしめを意識して生活をします。詳しくはスタッフまで
- ナッツ類、硬いせんべい、フランスパンの外皮など歯が割れたり、ヒビが入りやすい食べ物に注意する。
- ナイトガード(夜寝る時に入れるマウスピース)を必要に応じて作製し、使用する。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病になることがあります。少しでもインプラントを長持ちさせるためのお手伝いができますよう、定期検診をおすすめします。