インプラントをする前にやっておいたほうが良いことを教えてください。
インプラントをする前にやっておいたほうが良いことを教えてください。
いくつかありますので順番に挙げていきます。
1・抜歯
インプラントをすると決まったら、その部分にある歯(歯周病などでグラグラの歯や、歯肉の中に埋まっている歯のかけら)を抜きます。
歯が残った状態では、インプラントできないからです。
抜いた後は2~3ヶ月程骨の回復を待ちます。
2・全身疾患のある場合はその管理や治療
①糖尿病
糖尿病になると、免疫力はかなり低下し、歯周病菌の攻撃に負けやすくなってしまいます。
その結果、インプラント手術後の回復などが不十分になることがあります。
HbAlcが7.0未満になるように医師と相談して頂いたり、生活習慣をより良く改善するといいでしょう。
②骨粗鬆症
骨粗鬆症のお薬(ビスホスホネート製剤)を長期に服用されている方の場合、副作用としてお口の中の感染症による炎症が顎の骨の手術ですので骨の治りが悪くなってしまうことがあります。
インプラント前に一旦休薬するのか、あるいは場合によっては手術自体ができない状態かもしれませんので担当医と相談させていただきます。
③肝臓病、高血圧、心疾患など
その他、持病をお持ちの場合には、担当医の先生に対診させていただきます。
全身疾患の中には出血が止まりづらくなるものや傷の治りが悪くなるものもあるためです。
3・CT撮影
CTを撮ることでインプラント予定の場所の骨のボリュームを調べることができます。
上顎の骨がかなり少ない場合には、先に口腔外科に紹介させていただき、そこで骨を造成した後に、当院でインプラントを行うこともあります。
(この治療をサイナスリストと言います。)
4・歯周病の治療
歯周病はインプラントをやる上でのリスクになります。
なぜなら、インプラントの周りに歯周病の原因菌が感染すると「インプラント周囲炎」になるからです。
インプラントは、天然の歯に比べて歯周病菌への抵抗力が弱いため是非とも歯周病治療はやっておきたいところです。
5・虫歯の治療
虫歯で歯に穴があいたままですとそこに細菌が溜まりやすくまります。
お口の中の清潔が保てなくなるとインプラント手術後の治りが悪くなってしまいますので虫歯の治療も事前に済ましておくことをお勧めします。
6・歯の修復
インプラントを行う部分の隣の歯や咬み合わせとなる部分の歯を必要に応じて修復します。
将来的にインプラントの上に人工の歯を作っていく際、そこに歯を立てていくスペースがない場合には先に周りの歯を修復しておきます。
7・禁煙
タバコは歯にとってもインプラントにとっても好ましいものではないですので喫煙されている方には特にインプラント手術前後は禁煙をおすすめします。