「インプラントはよく新聞に出ているし、やっている人も多いけど、やっぱり何か心配で怖いわ」とよく言われます。
たしかにインプラントには賛否両論があります。

インプラントの図

30年前までのインプラントは長期に保つことは難しく、10年間保てば大成功の時代がありました。しかし、約30年前から普及したチタン製のインプラントになってからは長期使用の報告が学会レベルで続出し、インプラント万能かと思わせるようなレポートが歯科雑誌には毎月掲載されました。
実際、インプラントは先端医療の中でも、特に素晴らしい治療の一つではありますが、決して万能な治療ではないと考えています。

ほとんどの治療法には必ず利点と欠点があります。
その利点と欠点を十分に理解した上で、各自患者さんに利益の大きな方法を選択していただくことが大切だと考えます。

従って全員の方におすすめするものではなく、無理な方には「残念ながらインプラント以外の方法にしましょう」とよく言っています。

材料の安全性

30年前位まで普及していたインプラントは、セラミック・形状記憶合金など様々な材質が使われ、10年位で脱落することが多く、安全性には疑問がありました。
しかし、現在使用されているものは純チタンもしくはチタン合金で、どのメーカーも表面性状と形態に違いはありますが基本的には安全性はきわめて高いものばかりです。
ただし金属アレルギーの可能性は他の金属より極めて低いですが、僅かずつ報告されており、全く心配ありませんとは断定できません。

手術中の安全性

うまくいかない原因としては、

1)手術手技の問題→術前の除菌がしっかりできていない場合は植立後にトラブルがでることが
あります。
2)骨の状態が硬すぎ、軟らかすぎ→共に植立後、骨としっかりなじまない場合があります。
3)骨のボリューム不足→植立後に、骨にしっかりなじまない場合があります。
4)神経、血管、粘膜の損傷→植立後に神経にさわってしまったり、太い血管にダメージが加わることがあります。体質的に粘膜が治りにくい方がおられます。

以上のことなどが考えられます。
これらがある場合には、術後初期段階に症状として発現することが大半で、再手術が必要になることもあります。
ただし、術前の診査、診断がきちんと出来ていればほとんどの場合問題はありません。

丸子歯科では、術前検査として①インプラント植立前に、CTにて骨の状態のチェックをしっかりとします。骨の不足部位には、骨造成が必要かしっかりとチェックします。②模型やCTにて咬み合わせをしっかりチェックして、植立部位を確認します。③術前にお口の中の除菌をしっかり行います。インプラントが長期に保たれるように術前のチェックをしっかり行います。

 

手術後の安全性

手術後、数年経過発生する問題として主に3つのことが考えられます。

1)経済的理由などによる無理な設計

本来力学的には3本位必要な場所に、予算の関係で1本しか埋入できない場合には、
咬み合う力が集中してグラつくことがあります。

2)咬み合わせのくせ

夜の歯ぎしりや昼間のくいしばりぐせなど、御本人が無意識のうちにインプラントに過剰な負荷を
加えている場合、問題が生じます。

3)インプラントの歯周病

インプラントは虫歯になることはありませんが、歯周病は御自身の歯と同様に進行することはあり、自己管理はとても重要です。

 

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