この利点は、インプラントを入れた直後からとても強く感じるメリットです。

入れ歯の場合、まず入れて一ヶ月間はなじむまで色々な所に傷ができやすく、毎週来院してもらい調整が必要です。特に下の総入れ歯の場合、歯肉が薄かったり、唾液の量が少ない方はなかなか痛みがなくなりません。右が治れば左が痛いの繰り返しで、来院されるたびに傷がついている所が変わっていく方もよくいらっしゃいます。色々な方法で調整はするものの、改善できないことも残念ながらあります。

入れ歯の限界とインプラント

私は以前、開業する前の話ですが、患者さんの入れ歯の痛みをなかなか改善できないことがありました。丁度その頃幸いなことに、色々な著明な先生方の助手をしながら、じっくり見学させていただき感じたことですが、プロ中のプロの先生がやっても、「入れ歯には残念ながら限界がある」ということです。

シニア

ところが、インプラントをやりはじめて驚いたのは、この入れ歯の限界と思われる方でも、ぴたりと痛みが止まることです。

来院時には「あっちこっちで入れ歯を作ったが、どれも痛くて十年くらい漬物が全く咬めない。」と言われる方にインプラントを六本植立したところ、ウソみたいに何でも咬める!と言って頂けることもあります。

どうしても痛くて部分入れ歯が使えない状態で長年悩まれていた別の方が、インプラントを入れて安定したら「まったく痛みがなくなった。」と喜んで頂けることもあります。

入れ歯が痛くて、食事時間がつらい時間になっている方に、インプラントが適応できるのであれば、痛さから解放されることはほぼ間違いありません。

治療の様子

インプラントは骨に結合し安定してしまえば、ほとんどの方が違和感と痛みが全くでなくなり、その存在を忘れてしまいます。入れ歯の方の半分くらいは顎の骨が1年で0.5ミリ位吸収していきますので、定期検診時、「少しここが痛い」「ここの咬みごたえがなくなった」と言われ、来院ごとに調整を繰り返しています。

しかし、インプラントの方の場合、ほとんどの方が「痛みも気になることもないよ。」と言って頂けます。そして、検診とクリーニングのみで終了できます。

インプラントは一度安定したら入れ歯の痛みから解放してくれる強力なサポーターとなることを確信しています。