どんなものでもそうですが、それを購入することによってどれだけの性能があり役立つかは、最重要なテーマです。

シニア

自転車とバイクと車で比較してみましょう。
自転車は手軽ですぐ近くに行くには非常に便利ですが、雨の日や荷物が多い時にはつらく、遠い所への移動や、ましてスピードという点では、車にはかないません。

一方、車は自転車の利点、欠点が逆になり、かなり遠距離でも快適であり、スピードはアクセルさえ踏み込めば簡単に出すことができます。しかし、狭い道や、すぐ近くに行くには駐車スペースを考えると不便なこともあります。
バイクはその中間でしょうか。

歯の機能を考えてみますと、
「食べること」
「話すこと」
これが二大機能ですので、あなたがそれをどのくらい重要視するのか、ご自身で考えてみて下さい。

食べること

咬み合わせの力はこのような順番になります。

1位 丈夫な自分の歯 (50㎏)
2位 インプラント  (40~50㎏)
3位 ブリッジ    (30~40㎏)
4位 総入れ歯    (10㎏)
5位 何も入れない  (0㎏)

カッコ内の数字は、大学病院で咬む力を測定する器材で測定されたものです。自分の歯が丈夫な方なら、体重とほぼ同じくらいの咬む力があります。それを基準に、どの方法がどれくらい咬む力があるかの参考にして下さい。
総入れ歯の場合、何でも咬める方もおられますが、残念ながら丈夫な歯の時の1/5くらいの力しか出ないというデータが報告されています。

各治療方法の食べる機能を数字にして、自転車とバイク、車の例で考えると、次のような感じです。

自分の歯が50kg
インプラントが50kg    車が時速50km
ブリッジが30~40㎏   原付バイクが時速30~40㎞
入れ歯が10㎏       自転車が時速10㎞

つまり、インプラントと入れ歯の性能の違いは、車と自転車の性能の違いと同じ位と考えてもらえばわかりやすいと思います。

話すこと

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これに関しては大学病院で各治療方法を比較した正確な測定値は出ていません。ブリッジ、入れ歯に関しては設計されたものによって大差があるからです。

一般的にインプラントとブリッジは前歯に入れた時には話しづらさを感じる方も多いですが、1~2ヶ月で慣れてしまう方がほとんどです。

入れ歯の場合は個人差がとても大きく、反応は様々です。上下で考えてみると、上の場合、前歯に厚い義歯を入れるとタ行・ラ行が話しづらくなります。下に入れた時は前歯の裏側に厚い義歯や金属部分が入るとサ行を中心にとても話しづらく、苦痛を感じる方が大半で、慣れるまでに3ヶ月は必要です。

正直なところ、下の義歯はそれが苦しくて自分の歯が多く残っている場合には使わなくなる方も多く、それは入れ歯の限界でもあります。